こんにちは。junjunです。
9月も1週間が過ぎました。
日本列島、どの小学校も授業がスタートしたことでしょう。
夏休み明けで、ぼんやりしている子もいるのではないでしょうか。
今日は、「授業中につまらなそうな顔をしている子がいたら?」について
具体的な方法をご紹介します。
結論
真っ先にやること!とにかく全員を活動させましょう。
目次
①空気を変えよう。
②全員の脳が動く場面を設定しよう。
③まとめ
このブログを書いている人は、こんな人・・・
社会科授業名人故有田和正先生がおっしゃっていました。
「笑いのない授業は、逮捕する!」
この言葉を知った時、途方にくれました。
初任者の頃、ある子に言われました。
「先生の授業には、笑いがない」
〜ガ〜〜〜〜〜ン(>_<)!!〜
有田先生に捕まってしまいます。
あの頃は授業を進めることに必死で、
つまらない顔をしている子どもたちがいることに、
気づいてはいたけれど、どうすることもできませんでした。
そんな私も今では、
「笑顔のある授業」
「脳みそが動く授業」
ができるようになりました。
自慢ではなく、事実です。
とはいえ、私だって今でも、授業中にあくびをされる時もあります。
一見すると、宇宙人👽と交信しているような子もいます。
そんな時は、叱るのではなく、
時にはスルーしたり、時には笑いに変えたりするようにしています。
初任者の頃との一番の違いは、
私自身が
「ねらい(ゴール)はあっても、たどり着くまでの過程を楽しめるようになったから」です。
中には経験が浅くても、私が最近になって感じられるようになったことを、
すでにそんな心持ちで授業をされている方は、
この後の記事を読む必要はないでしょう。
反対に、まだ授業をすることに慣れていない、
瞬時に対応策を講じることが難しいという方は、
引き続きお読みください。
では、もしも明日の授業中に、子どもたちがあくびをしたり、
つまらなそうに手悪さをし始めたりした時の対処の仕方についてシェアします。
空気を変えよう。
たとえば・・・
国語の授業であくびをされたら・・・
①全身えんぴつくん
起立し、合わせた両手をえんぴつのシンに見立てます。
そのまま手を上にあげ、全身を使って空中に漢字を書きます。
②瞬間移動音読
音読する範囲を決めます。
例えば、
P1〜P2は自分の席に立って音読。
P3〜P4は黒板前に立って音読。
P5〜P6は教室後方に立って音読。
P7〜P8は自分の椅子に立って音読。
このように音読すると、停滞していた空気も動き、眠気も吹き飛びます。
但し、この方法は、音読が苦手な子の動きが目立ってしまいます。
多少の遅れはあっても、最後まで読み切ったことや正確に読めたことを賞賛することを
忘れてはいけません。
しかし、その子個人、またクラスの実態によっては、この方法が使えないこともありますのでご注意くださいね。
また、早く読み終わった子に対する指導も必要です。
何もせずにいる子はスルーし、
自分で音読を始めたり、漢字の読み方につっかえている友達に教えてあげたり
している子を大いに賞賛しましょう。
③チョウチョウタイム
「自分で考える力」を子どもたちに身につけて欲しいと願っています。
そのためには、力をつける時間が必要です。
その時間には、単に時間を設定するだけではなく、
「考えるって?」「どうやって考えるの?」
の問いに答えられるような授業をしなければ、
「考えろ!」
と言ってアウトプットばかりを求めているだけでは育っていきません。
同時に、インプットも必要です。
でも、身につくスピードには個人差があります。
だったら、友だちのノートなどを見せてもらえばいいと私は思います。
友だちのを見て、「ああそうか!」と合点がいくことだって
あります。
だったら必要以上に、自分の生み出したアウトプットに固執せず、
バンバンインプットを繰り返せばいいと思います。
算数の授業であくびをされたら・・・
①メチャメチャ簡単な問題を出して、ペア同士で答えを言わせる。
「メチャメチャ簡単」と言っても、クラスの実態は考えた方がいいですね。
かえってしらけてしまう場合もあるし、
反対に、盛り上がり過ぎてしまうこともあります。
ポイントは、しゃべる機会を確保してあげること。
そうすれば多少は脳も活性化して、眠気も飛ぶでしょう。
②メチャメチャ簡単な問題を出し、全員を起立させ、わかったら着席させる。
ねらいは①と同様です。
起立することで体を動かし、
「わかったら座る」という、緊張感も味わいます。
そうすることで、これまた多少の脳の活性化につながります。
これも一歩間違えると、悲しい時間になってしまうので、
「全員が答えられること」
「答えがわからなかった時の対応策」
について予め手だてを考えておくと、その場で右往左往しなくてすみます。
③子どもたちに見せたいもの(例数字、計算カード、図形など)を一瞬見せ、
「何がかいてあった?」
と問う。
前筑波大学附属小学校副校長の細水保宏先生から伺ったことがあります。
「見せたいものは、見せない」
と。
「こちらを見ましょう!」と言えば言うほど見ないのが子ども。
だったら見せない。
見せたとしても一瞬。
すると自然に集中して、食い入るように見ることが
できるようになります。
全てに共通することは、一本調子の授業から、
ちょっとワクワクする変化球を投げてあげることです。
そうは言っても、もしかすると、
「こんなことをしていたら、授業時数がいくらあってもたりないよ。」
「そもそもつまらない顔をしているのが悪い」
「そんな態度をしているなら、毅然とした態度で指導すれば済むことだ」
といった感想をもたれている方もいるかもしれません。
たしかに、時数のことも考えなくてはなりません。
指導しなければならないことは、毅然とした態度で伝える場面もあるでしょう。
それでも私は、次の3つの点から、時間をやりくりしてでも日々の授業の中で
「全員の脳が動く場面を設定する」ことをおススメします。
全員の脳が動く場面を設定しよう。
①逆の立場で考えましょう。つまらない話を淡々とされるのは地獄です。動かすことで地獄から解放してあげましょう。
②子どもたちが活動している間に、教師自身は作戦を立て直しましょう。その時間に使います。
③つまらなそうにしてなくても、座りっぱなしは害です。健康のために動きましょう。
詳しく説明しますね。
①逆の立場で考えましょう。つまらない話を淡々とされるのは地獄です。動かすことで地獄 から解放してあげましょう。
「あなたのつまらない話を、明日からなんとかしてください!」
と言われたら、私ならもうしゃべる気は失せます。
黙ります。
努力はしましょう。お笑い番組、YouTube、落語などを観て、聞いて
学びましょう。
でも、明日からは変えられない。
残念ながら、出張や勉強会に出かけると、一生懸命お話はしてくださっても、
「何がいいたいんだろう?」と感じてしまう方々がいらしゃいます。
そういう時は、反面教師にして学びましょう。
「なぜ、この人の話はつまらないのか?」
「なぜ、私はこの人の話で眠くなるのか?」
ということを考え、自分の肥やしにしましょう。
10年くらい前の子どもたちに対して、こんな言葉を聞いたことがあります。
「コマーシャル世代」
つまり、
「コマーシャルは次々に変わっていく、そのテンポについていっている
子どもたちなのだから、授業のテンポが悪いと飽きてしまう。」
ということです。
では、最近はどうでしょう。
一人一人にゲーム機やスマホ、タブレットがあります。
自分がやりたいことをやり、観たいものを観ることができます。
授業の中身に興味がなければ、あくびをするくらい当然でしょう。
YouTuberがコンテンツを創意工夫し、登録者数を増やす努力をするように、
私たち教師も努力しなければ、登録者数も再生回数もないコンテンツになってしまいます。
とはいえ、スキルはすぐには身につかないので、
とりあえずすぐにできることは、子どもたちを動かすことです。
②子どもたちが活動している間に、教師自身は作戦を立て直しましょう。その時間に使います。
では、子どもたちを動かしている間に、教師は何をするのでしょう?
休日や前日にせっかく準備した授業内容を、
あっさり捨てるのは悔しいです。
でも、目の前の子どもたちの実態にはフィットしなかったのです。
事実を一刻もはやく受け入れ、違う作戦を立て直しましょう
そのための活動時間でもあるのです。
③つまらなそうにしてなくても、座りっぱなしは害です。健康のために動きましょう。
これは教師個人だけが考えることではありません。
より多くの大人たちが自分たちが通ってきたからという体験だけで「こうあるべきだ」と思考停止にしてはいけません。
たとえば・・・
?なぜ、集団で学んでいるのでしょう?・・・メリットだけではありません。
もともとは、教える側の「教えやすさ」「効率化」をねらったものです。
?なぜ、授業中に出歩いてはいけないのでしょう?・・・人の迷惑にならないように振る舞うことは必要です。
その上で、気遣いをしながら、静かにトイレに行ったり
水を飲みに行ったりすることは、大人の世界では当たり前です。
わからないことがあったら、近くの友達、先生、ちょっと歩いて聞きやすい友達に聞きに行けばいいのです。これも大人の世界では当たり前です。
座りすぎは、体の代謝機能を下げるそうです。
第2の心臓といわれる「ふくらはぎ」を使っていないのですから、
血液の流れも低下します。
日本の大人たちは、世界の中でも最長に座っていて、
1日に約7時間も座っているそうです。
もしも、1時間目から5、6時間目まで、ほぼ座ったままの授業をしたとすると、
およそ250分間・・・4〜5時間もの間、そこにい続けさせたことになってしまいます。
まとめ
以上の理由から、私は「全員を活動させる」ことを、
1時間の授業で10〜15分は確保するようにしています。
つまり、45分間の授業で、見る、聞く、書く、読む、話す、一人で考える、
ペアやグループで考えるor話し合うなどの活動を必ず3つ以上組み合わせるようにしています。
これを意識するだけで、授業に活気が出てきます。
自らの教育哲学に基づいた、いざという時のネタをもっていると、
何かと便利です。
それと同時に、自分の授業スタイルを振り返り、
小刻みな活動の変化を生じさせることで、
子どもたちが「つまらなさ」を感じる前に次の活動へ移るようにすると、
脳もリフレッシュされ、集中を保ちながら学習することができるようになります。
ぜひ一度!お試しを!!