こんにちは、junjunです。
この間、こんな場面があったんです。
ボクの話が終わっていざ子どもたちが活動に入ると、「えっ、何するの?」とか言ってる子たちがいたんです。
「えっ?さっき話しましたよ」って言ったら、「え~っ、わかんない」との返事。
たしかに子どもたちは、ボクの話をこちらを見て聞いていた・・・😢なのにわかってない。
どうやらボクの話に原因があるらしい・・・😞
どうしたら、子どもたちにボクの話が伝わるようになりますか?
先日、次のツイートをしました。
#小学校 #学級経営 #初任者の悩み #三行教育技術
— junjun@過去の悩みをパワーに変えた (@10njunjun) March 15, 2020
子どもに指示を出す時の3つのポイント
①行う順番
②4W1H
③指示の範囲
まずはレールに乗せる。やがてレールから降ろす。
そこまでが教師の仕事。
ブログで詳しく解説します。
20人以上の人間相手に話をするって、普通の人にはそうそう経験はないものです。
しかも相手は子ども。
話す=指示を出す=活動させる
今日は、「子どもたちが活動できるように指示を出すための3つのポイント」をご紹介します。
【小学校教師初任者の悩み】子どもに指示を出す時の3つのポイント【レールに乗せる】

もくじ
●子どもに指示を出す時の3つのポイント
①行う順番
②4W1H
③指示の範囲
●レールに乗せて降ろすまでが教師の仕事
①指示の出し方を試行錯誤することで教師につく力
②教師の指示の出し方がレベルアップすると子どもにつく力
③レールから降ろすタイミング
子どもに指示を出す時の3つのポイント

①行う順番 ②4W1H ③指示の範囲
①行う順番
どの順番で行うのかを、ザックリと伝えましょう。
全体像を俯瞰させるイメージです。
料理を作ること・・・たとえばカレーを作ることにたとえると、こんな感じ。
材料を用意する→野菜や肉を切り、炒める→水を入れ、沸騰させる→ルーを入れて完成
細かいことは省いて、ザックリ伝えます。
すると子どもたちの頭の中に、「こんな感じ~」とイメージがわいてきます。
②4W1H
前提として「4W1H」は、以下の通りとします。
4W:いつ→When どこで→Where だれが→Who 何を→What
1H:どのように→How
行う順番を伝えたら、いよいよ詳しく説明します。
といっても、すべてを一気に伝えたら、子どもたちはチンプンカンプンです。
小分けにして説明していくことが大切です。
後ほど、具体例をあげて解説しますが、イメージをもっていただきたいので、先ほどの「カレーの作り方」で説明します。
✅4W1Hで「野菜や肉を切り、炒める→水を入れ、沸騰させる」を説明する
①鍋に油をひく→Where(鍋に)、What(油をひく)
②中火で肉を火が通るまで炒める→What(肉を炒める)、How(中火で、火が通るまで)
③次に野菜を加え、たまねぎが透き通るくらいまで炒める→What(野菜を、たまねぎが、炒める)、How(たまねぎが透き通るくらい)
④水を加えて、ジャガイモに串が通るくらい煮込む(目安時間15~20分間)→What(水を、ジャガイモに、煮込む)、How(串が通るくらい)
もし、これらを一気に説明されたら、大人だってチンプンカンプンです。
「鍋に油をひいて、そして中火で肉をいためて、肉が焼けたら野菜と一緒にいためて、最後に水を入れてグツグツ煮るよ」
この話でわかる人は、既にカレーの作り方を知っている人です。
つまり、説明が必要ない人です。
✅「一時一事の法則」を念頭におく
ここで大切なのは、「一時一事の法則」です。
これは、向山洋一さんの『授業の腕をあげる法則』に書かれている一つで、私も教師になって間もない頃に読んだ本の一冊です。
ぜひ、一度手に取って読んでみることをおすすめします。
さて、話を戻します。
たとえば、「①鍋に油をひく」という「一時」の動作がありました。
でも、実はこの動作、3つの動作に分かれています。
①鍋を用意する
②油を用意する
③鍋に油を適量ひく
つまり、この説明を誰にするかによって、①、②、③を一つずつ分けて説明しなくてはいけない場合と、一気に「鍋に油をひく」と伝えてられる場合があるということです。
ここまでまとめますね。
●「一時」と「一事」は、伝える相手の経験、知識量によって変わる。
●小学生でも1年生と2年生では、経験量が異なるので伝え方が変わる。
●実は、2年生といっても、学校での経験量は同じでも、もとの発達段階が異なるので伝え方が異なるのは当たり前。
③指示の範囲
これは上記で説明した、「一時一事の範囲をどこまでとするか」と同様です。
まだピンときていない方のために、「国語で教科書の指定のページを開く」という「一時」の動作で「指示の範囲」を解説します。
まず、
●「一時」と「一事」は、伝える相手の経験、知識量によって変わる。
ので、伝える相手を3年生としましょう。
えっ!?
だったら、過去に何度も「国語の授業で教科書の指定ページを開く」動作は何度もやっているから、
「はい、5ページを開きましょう」
で済むんじゃないの?
と思いますよね。
そうなんです。済むこともあります。
本当に細かくて心苦しいのですが、このくらい伝える相手の経験を見定めていかないと、収拾がつかなくなってしまうのです。
4月、学級編成をした後、前年度のクラスでどのくらいの「一時一事」の指示で活動していたかの経験量や、一人一人の経験量によってバラツキが出てしまいます。
ですから、新年度がスタートしたばかりの時は、クラスの実態、一人一人の実態を把握するためにも、丁寧に指示を出していきます。
もし、私が先ほどの「国語授業で教科書の指定ページを開く」動作を、4月の最初の授業で指示を出す場合は、次のようにします。
これから国語の教科書を使って音読をします。
まず、机の中から、国語の教科書を次のように3秒で出します。見ていてください。
ワン→お道具箱を引く
ツー→国語の教科書を取り出す
スリー→お道具箱を戻す
じゃあ、一緒にやってみるよ!
ワン、ツー、スリー・・・・やった!みんな行動が早いね!
こんな感じです。
子どもたちの実態、時期によって、指示を出す「一時一事」の量を調節していきます。
レールに乗せて降ろすまでが教師の仕事

①指示の出し方を試行錯誤することで教師につく力
②教師の指示の出し方がレベルアップすると子どもにつく力
③レールから降ろすタイミング
①指示の出し方を試行錯誤することで教師につく力
●応用が効く ●見通しがもてる ●話術が磨かれる
たかが教科書を出すくらいで、そんなに考えなきゃいけないんですか?!
そうですね。面倒ですね。
中にはそんなこと考えないで、できちゃう人もいるかもです。
でも、私はできませんでした。
何度も子どもたちの頭に「?」を浮かべてしまいました。
だから、話すことを紙に書き出し、試行錯誤を重ねてきました。
すると、少しずつ少しずつ、書き出さなくても応用が効くようになっていきました。
次第に自分の仕事の進め方にも、同じように見通しがもてるようになりました。
②教師の指示の出し方がレベルアップすると子どもにつく力
●応用が効く ●見通しがもてる ●話術が磨かれる
大人も子どもも同じです。
教師が何かを説明する時に、画用紙やホワイトボード、黒板などに書いて説明する姿を見続けていれば、自然に子どもは真似をします。
算数の説明活動や、当番や会社活動で友だちに何かを伝えたい時に使いはじめます。
教師は子どもたちにとって、身近な学習環境の一部です。
良い環境になりたいですね。
③レールから降ろすタイミング
教師が子どもたちに指示を伝え、その通りに活動できるようになった時、
「ああ、やっと子どもたちを動かすことができるようになった!」
と嬉しい気持ち、達成感を味わうことができます。
でも、ここで注意です。
私たち教師は子どもたちに、「いつでも指示通りに動く力」をつけたいわけじゃないはずです。
私は子どもたちに「指示がなくても、自分たちで動く力をつけたい」と考え接してきました。
「指示通りに動く」=「レールに乗る」
から
「指示がなくても動く」=「レールから降りる」
へ、少しずつ少しずつ移行していくことも考慮が必要なのです。

まとめ
はじめから流れるような「話す=指示=活動させる」を目指さなくても大丈夫。
私のように、いまだに話の流れを「見える化」した方が安心だという人は、手間でも予め書いてから話すようにすればいいのです。
その「見える化」した資料を、iPhoneで写真を撮って、それをテレビにつないで子どもたちに見せながら話せば、自分の思考整理と子どもへの資料作りが一石二鳥で完成してしまうのです。
子どもたちは「わかりたい」のです。
わかれば動く。
動けば学ぶ。
教師も負けてはいられません😁
上手くいかない体験が、明日の教師のエネルギーです。
まずは6割目指して!
Let’s Have Fun!!