こんにちは。junjunです。
前回の記事では、給食の残菜にまつわる考え方や具体的な事例を
取り上げました。
今日は、多くの子どもたちの願いである、
・楽しく食べたい
・ゆっくり食べたい
・たくさん食べたい
これらを叶えるための考え方や事例についてお話しします。
「楽しさ」の条件はその子によって様々です。
リラックスして友だちとおしゃべりしながら食べることを
「楽しい」と捉える子もいます。
また、ひたすら食べるためにおかわりをすることが
「楽しい」と捉える子もいます。
どちらにしても、一定の「時間」がなければ、
それらを叶えることはできません。
どうしたらその「時間」が生み出せるのか、
クラスで指導をする流れをお伝えします。
●結論
タイトルにもありますが、
「全員当番」という意識をもたせることです。
●理由
マンパワーが最強だからです。
実働する当番は、10人前後で役割分担されています。
この子たちの動きも大切です。
でも、それ以外の子たちにも役割があります。
私は日頃から子どもたちに、当事者意識をもって欲しいと願っています。
「今、自分に何ができるか?」
を考え、一歩踏み出せる力を育てたいと思っています。
「食べたい!」という多くの子どもたちの思いが一致する
給食タイムを通して、当事者意識と行動力が育てられると
考えます。
●この記事をオススメする方
・給食指導が苦手な方
・食事時間をあと3~5分増やせたらな・・・と感じている方
●この記事を読むメリット
・子どもたちにポジティブな言葉がかけられるようになります。
・クラス全体の動きが良くなります。
・子どもたちの食事時間が確保でき、先生も食べることに専念できます。
●目次
①「全員当番」の意識をもたせるには?
②キーポイント❶ 給食着に着替えるまで
③キーポイント❷当番以外はお助けマン
④まとめ
①「全員当番」の意識をもたせるには?
私がやっているのは次の3つ。
・「給食をどんな時間にしたい?」と投げかけ、一人一人の思いを共有する。
・思いを実現するために、どんなことが必要かを考え、手順やルールを話し合う。
・上の2つから、「全員当番」の意識が必要になることを共有する。
どんな取り組みにも共通するのが、
「自分たちの思いを共有するところからスタート」
することです。
この流れは、新年度をスタートする時の、
給食開始までに行ってもいいし、
少し改善したいなぁと感じる学期途中に行っても大丈夫です。
大元のルールはあるけれど、
「これがルールだから守ります」と押しつけるのではなく、
ルールは、
「自分たちの思いを実現するために必要なもの」
に気づかせるプロセスを、必ず確保するようにしています。
日本独特の「給食当番」というシステム。
賛否両論ありますが、メリットもあります。
・食事を盛り付けるなどの、家ではできない経験ができる。
・調理員さんが作った料理を、最後に「盛り付ける」という役割を担うことで、
わずかではあっても作り手側に立つことができる。
などなど・・・
入学した多くの1年生は、こういった仕事を楽しみにはりきってやるものです。
だから、1年生の入門期やクラス替えをした学期始めが、
どんなルールを決めるにしても肝心になってくるのですよね。
②キーポイント❶ 給食着に着替えるまで
準備にかかる時間の長短を決めるのは、
この「給食着に着替えるまで」にかかってます。
今のクラスの様子をよく見てみましょう。
次のような様子が見えてきませんか?
・手際よく準備し、給食当番の仕事や手伝いをしている子たち。→着替えている
・黒板当番の仕事や、プリント、ノートを集めている子たち。→着替えていない
・授業が終わって、思ったことを担任に話かけている子たち。→着替えていない
・友だちとしゃべりながら、マイペースで準備している子たち。→着替えていない
「全員当番」の意識が、子どもたちの願いを叶える土台です。
だとしたら、上記に書かれているような子どもたちの姿の中で、
どれをどのように改善したらいいのか、という目指す姿を
教師がもたなければ、「給食を食べる時間」は結局ずれ込みます。
同じ「着替えていない」姿でも、
どの姿が必要で、どの姿は改善する必要があるのかを、
できるだけ子どもたちに考えさせたいものです。
ここまでで、
①給食は、「のんびり」「楽しく」「たくさん」食べたい。
できれば、「あと5分長めに食べられたらいいなぁ」という思いを全体で共有する。
②そのためには、「全員当番」という意識が大切だと再確認する。
③「全員当番」のためには、机上の準備と給食着に着替えることを素早くする。
について明かになってきました。
そこで、次のように問いかけます。
「この後、何をしたらいいかな?」
③キーポイント❷当番以外はお助けマン
すると子どもたちは、
「当番を手伝うお助けマン」
の存在の大切さに気づいていきます。
パンや果物、おかずや汁物を配るのも、
どうやって配ったら効率的なのかを、
はじめは教師がやって見せてもいいかもしれません。
子どもたちがわからないのは、
あくまでも経験不足だけで、ちょっとお手本を見せてあげると
「ああ、こうやってやればいいのか!」
とさらにアイデアを発展させることだってできます。
場合によっては大人を超えます😁
④まとめ
結局は、こういった流れを通して、
一人一人の子どもたちやクラスという
チームの「課題解決力」を育てているのだと思います。
「課題」なんてたいそうなものじゃないかもしれませんが、
日常生活にある小さな「課題」を解決することと、
いずれ子どもたちが人生で直面する「課題」は、
延長線上にあると考えます。
慣れるまでには時間がかかるでしょう。
その過程で、ポジティブなフィードバックをし続けながら、
焦らずクラスの成長を楽しみましょう。
上手くいかない体験と、ちょっとばかりの成功体験が、
明日の教師のエネルギーです。
まずは6割目指して!
Let’s Have Fun!!